2024年6月15日(土)13:00より、国登録有形文化財豊郷小学校講堂にて、滋賀登分会の令和6年度通常総会が開催されました。総会成立要件となる出席者は、正会員16名と委任状22名、計38名でした。講堂には、特別会員3名、正会員16名、準会員7名、賛助会員6名、他地区登分会3名、オブザーバー4名、計39名の方々が参加されました。

若林三都子副会長の開会宣言、兼子鐵秀会長の挨拶、特別会員及び他地区登分会の紹介のち、議長に選出された兼子会長の下で議事運営が始まりました。第1号議案 令和5年度事業報告、第2号議案 令和5年度決算報告・会計監査報告について報告され、続いて第3号議案 令和6年度事業計画(案)、第4号議案 令和6年度予算(案)が全員異議なく承認可決されました。

当日は、午前10時に「伊藤忠兵衛記念館」に集合し記念館を見学、そして総会後はヴォーリズ設計の「豊郷小学校」の見学、最後に豊郷町の先人を業績を紹介する「先人を偲ぶ館」を見学をしました。伊藤忠兵衛宅では近江商人の信条、「質素倹約を旨とする。」「しまつしてきばる」を肌で感じる佇まいでしたが、よくよく観ると、使われている建材は「安物買いの銭失い。」的なことはなく、贅沢で華美なものではないが、しっかりした良質なものが使われておりました。

そして中山道を移動し豊郷小学校に移動、青空の下に広がる広いキャンパスの中に白亜の3階建左右対称の校舎、思わずこれが小学校と感ぜざるを得ない風景に圧倒されつつ総会に参加。会議終了後ボランティアガイドさんの案内で見学、定番のウサギと亀の階段手摺に始まり、鉄筋コンクリート造校舎、窓枠部分の延々と続く左官研ぎ出しの敷居を見てびっくり、また理科室に展示されている各種標本類、実験器具、一番先に目についたものがプラネタリウム、豊郷の先人たちの「陰徳善事」の精神とヴォーリズの設計思想を十二分に感じました。よくぞ取り壊しの危機から、この建物を守り抜いた豊郷町民の方々にエールを送りたいと思います。
そして最後に豊郷町四十九院にある「先人を偲ぶ館」を訪問、伊藤忠兵衛、古川鉄治郎は無論のこと藤野喜兵衛、薩摩治兵衛などのパネルを見つつ彼らの事績に感銘を受けつつ解散となりました。