2025年6月2日(月)12時から、比叡山延暦寺(1994年世界文化遺産登録)の延暦寺会館にて、3回めとなる令和7年度滋賀登文会通常総会が開催されました。特別会員2名、正会員14名、準会員5名、賛助会員7名、他地区登文会4名、オブザーバー6名、計38名の方々に、現地ご参加いただきました。

.jpeg)
比叡山延暦寺の宿坊として使用されてきた延暦寺会館の眼下には、琵琶湖が広がり、絶景を楽しみながら伝統の精進料理をいただき、和やかな雰囲気で会がスタートしました。今年は役員改選期ですが、現役員が再任となりました。
-1024x768.jpeg)
当見学研修会は、国登録有形文化財 延暦寺大書院をご住職さまのご案内で特別拝観させていただきました。
延暦寺大書院は、2001年(平成13年)に国登録有形文化財として登録され、根本中堂の東方に位置しています。皇室や賓客をもてなすための迎賓館的な役割を持ち、通常は非公開となっています。
-1024x768.jpeg)
-1024x768.jpeg)
-1024x768.jpeg)
1919年(大正8年)に、「煙草王」と言われた京都の実業家・村井吉兵衛が、明治天皇の女官で、後妻になった山茶花の局・薫子のために、東京赤坂山王台に建てた山王荘の一部を、1928年(昭和3年)、昭和天皇のご大典記念及び比叡山開創1150年の記念事業として、比叡山に移築された木造2階建ての和風建築です。
設計は武田五一,棟梁は小林富蔵で、村井家の家紋の柏の葉や、たばこの葉のモチーフがあしらわれ、唐破風の車寄を持つ総檜造りの玄関、二条城の黒書院の様式を写した旭光の間、ベルギー産の両面磨きのガラス、屋久杉の一枚扉など、現在では手に入らない高価で貴重な材料がふんだんに使用されています。
次に、国宝 根本中堂の修理工事現場を滋賀県スポーツ部文化財保護課の本田さん、長谷川さんの案内で見学しました。
1642年(寛永19年)に徳川家光公の命により江戸初期に再建された根本中堂は、6代目の建物として今回が7度目の改修工事となり、平成28年度から約10年間かけて大改修が行われています。
-1024x767.jpeg)
根本中堂と廻廊の周りには「素屋根」が建設され、内部には「修学ステージ」が設けられ、修理の様子を間近で見ることが出来ます、本堂の銅板葺き、廻廊のとち葺きを葺き直し、全体の塗装彩色などの修理が行われています。
根本中堂は、参拝者と同じ高さに仏様をお祀りすることで、誰もが仏になることができるように、内陣を中陣や外陣より2.4m低い石敷の土間とする形式が採られ、工事中も通常通りお参りができるように工夫されています
-1024x768.jpeg)
半世紀に一度の大改修の現場という普段目にすることができない貴重な光景を間近で見て、最澄の「一隅を照らす」という願いと祈りが、文化財の改修と共に次代に継承されていくのを感じることができました。個人で所有する文化財と根本中堂では、修理工事も規模の桁が違うものの、次代に残す想いは規模によらず同じであり、とても貴重な機会となりました。
-1024x768.jpeg)
